一橋大学大学院 言語社会研究科合格者の声

一橋大学大学院 言語社会研究科の合格者の方から合格者の声をご投稿いただきました。一言一句変えず、掲載いたします。(昴教育研究所事務局)

 

大学院で学ぶことを志望する人は、機械的な詰め込みではなく、深く自由な学びの場を求めているのではないでしょうか。

私も大学受験の際は予備校に通い、その機械的かつ非人間的な「受かるため」の詰め込みを、これを乗りこえれば、とやり過ごしてきました。そもそもそのような勉強しか知りませんでした。

しかし、大学で素晴らしい教授にお会いできたおかげで、学ぶことは日々の生活と直結した、創造的で自由、自分の人生観まで変える力を持つものであると気がつき、大学院への進学を志望した際は、そのような受かるためだけの暗記に終始したくはありませんでした。

その時、見つけたのが昴です。結論から言いますと、文系大学院を志望する人は、予備校は昴一択ではないかと思います。昴は世界的に見ても珍しいのではないかと思う、ただの英語力や論述力だけではなく、その先にある専門まで教授してくださる場所です。イメージで言えば、大学の教授が個人教授をしてくださるような、単語暗記、時事問題、などのその奥にある核となる部分をガッと伝授してくださいます。

大学受験のように、受かるために自分を曲げていく勉強ではないことはもとより、高橋先生はそれぞれの個性を大切に、各々の興味を深めることを可能にした教え方をしてくださいます。私自身はもともと違う専攻から学士入学をして現在の専攻に移りました。以前の分野では最重要視されていた個性と独自性を常に求めていたため、よく言えば型にはまらない、悪く言えばとっ散らかったスタイルの持ち主で、現在の大学ではあまり評価をされず、自分には研究は向かないのかもしれないと大変に自信喪失していた際、高橋先生の授業に出会うことができました。

先生は私のスタイルを肯定して下さったばかりか、「そもそも論文とはなんなのか」「理論とはどう用いるのか」など、よく分からなかった根本的な問いかけに、大変わかりやすく先生の視点をお聞かせくださり、初めて納得がいきました。高橋先生は卒論・研究計画書をしっかりと準備させてくださるのみならず、過去の事例や先生のご経験から「ここで事前に聞けておいて本当によかった!」という受験や志望校に関する豊富な情報を教えてくださいます。

もともと間に合うはずがないと春入試のつもりでしたが、秋を薦めて下さったのも先生です。それ無くしては現在合格体験記を書いていることができませんでした。

最初に予備校を探した際は、心理学、数学などの違う分野の専門、または専門ではない小論文、といった文系の大学院の試験内容とはずれたものしか見つかりませんでした。小論文は役に立つものの、書かなくてはいけないのは専門の小論文。当然時間をかけるべきは時事問題ではなく専門の勉強です。

大学院の試験内容を見ても、「解けそう」と思うものが一つもないという状態で、個人での準備しかないのかと大変心もとなく思っていました。何度目かの検索で昴を発見することができ、こうして合格をいただけましたこと、心より感謝しております。

母がたまたまフランス語を勉強中で、わかりやすいと絶賛していた参考書の著者中島先生も昴の先生で、面白すぎる授業に母も非常に感謝しております。

昴は「これで料理しなさい」と規格栽培された野菜をただ渡すのではなく、種を蒔き、育てる過程を見守ってくださり、昴を卒業した後、来年も、再来年もまた自分で種から育てる技術が身に付く場所だと思います。このような素敵な学びの場が日本にあると知れただけでも、大きな心の支えになります。昴の皆様、本当にどうもありがとうございました。

(以上がいただきました「合格者の声」です。)

以上、一橋大学大学院、言語社会研究科の合格者の方からの「合格者の声」を掲載させていただきました。他にも大学院入試の合格者の方の体験記を多数掲載しております。ぜひあわせて、ご参照ください。(昴教育研究所事務局)

合格者の声一覧

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東京大学大学院 総合文化研究科合格者の声 10

東大大学院 総合文化研究科の合格者の方から合格者の声をご投稿いただきました。一言一句変えず、掲載いたします。(昴教育研究所事務局)

私は2022年度の東京大学大学院総合文化研究科に合格しましたが、大学院受験を決意したのは前年10月で、もともとは2023年度の院試を目指すつもりでいました。そのため2023年度に向けて、少し早いかな、と思いつつも昴教育研究所に連絡をとり、高橋先生と面談をさせて頂きました。面談では院試に提出予定だった論文の内容や研究計画について説明しましたが、もう来年(2022年度)受けてみたら?と高橋先生よりご提案を頂き、早速受講を開始しました。講座自体はもちろんのこと、このようなアドバイスを頂いたことにも大変感謝しております。

私が受講した講座は「英語 院試問題演習」「英語 ライティング」「論述対策講座」の3つと、個別に論文・研究計画書の添削をお願いしました。いずれの講座も院試対策としてだけでなく、語学力、専門知識の向上に有用なものでした。以下、簡単にではありますが、各講座の感想を記載させて頂きます(今後はどうなるか分かりませんが、私が受講していた時期はコロナ禍のためオンライン講座でした。また院試も会場受験ではなく、家で課題に取り組みネット提出、面談はオンラインという形式でした。)。

*なお大学院志願者、とくに社会人の方は語学力、バックグラウンドが様々だと思いますので、参考までに志願時点の私の情報を記載させて頂きます。私は4年制大学を卒業してから数年後より通信制大学に通い始め、大学院での専攻に関連する専門科目を学びました。院試でも、通信制大学で執筆した卒業論文をそのまま提出しています。英語についてはTOEFL iBTのスコアでいうとReadingが27、Writingが18という状況でした(第二外国語は私の専攻では不要でした。)。

  • 英語 院試問題演習

「英語 院試問題演習」は院試で出題された過去問に取り組み、提出した解答を先生に採点頂くとともに解説を聞くという流れでした。正直に申し上げると受講する前は、英文なんて無数にあるし演習して効果はあるんだろうか、結局たくさん読んで慣れるしかないのでは…という思いがありました。ですが、受講してすぐにそのような考えは誤りだったことに気付かされました。小説などは違うかもしれませんが、学術的な文章は用いられる表現が似通っているので、そこを集中的に学ぶことで確実に読解力は向上します。とくに重要表現は一回きりではなく、類似したものや少しひねったものを続けて課題として出して頂いたおかげでしっかり定着させることができました。また出題箇所以外の英文に関する解説も詳細に記載頂いており、語彙力を増やすのにも有用でした。さらに課題ごとに最高点や平均点を出して頂けたので、自分の立ち位置が分かり、次はより良い点数をとろうというモチベーションにつながりました。

  • 英語 ライティング

受講前の面談では「英語 院試問題演習」「論述対策講座」は必須、「英語 ライティング」はオプション、というような説明を受けましたが、私にとってはこの講座がもっとも有用でした。和文英訳は英文和訳以上に他人からのフィードバックがないと上達することが難しいと思います。その点、提出した課題に対して文法などの誤りは当然のことながら、より適した単語や文章構成についてもご教示頂き、表現の幅を広げることができました。こういった技術的な話のほか、英文を書くときの考え方についても学ぶことができました。英語と日本語は一対一ではないということは頭では分かっていても、英文を書くことに慣れていないと、どうしても日本語から英語に直訳しがちで英語として不自然な文章になってしまいます。私はまだまだ修行が足りませんが、この講座を通じて英語を書くコツみたいなものを少しつかめたように思います。

  • 論述対策講座

この講座では自分が受験する大学院の過去問を解き、それを先生に添削頂きました。ほかの方の合格体験記でも書かれていますが、この添削に付けられているコメントの量が毎回千字程度とすごい量です。先生の専門外の内容であっても鋭いコメントを頂けるので、その知識量にも驚かされます。こういった先生からのフィードバックによって論述の構成力などの向上につなげられるのですが、まずその前提として文章を書く、という作業自体が重要なことだと思います。これまで書籍等を通じて学んできた学説等を自分で説明しようとすると上手く説明できないことがあります。このような曖昧な知識を文章化することで、本当に自分のものにできたと実感することができます。また頭の中で考えていた研究につなげられそうなネタを試しに書いたこともありましたが、いざ文章に起こしてみるとロジックが破綻していることに気付きそれらを修正することもありました。論述対策講座は毎週結構な量の文章を書く必要があり負担は大きかったのですが、単に文章を書くスキル以上のものを得ることができたと感じています。

上記講座のほか、論文・研究計画書の添削では、その内容について先生も一緒に悩んで頂き、忌憚なきご意見を頂いたことで自分の考えを整理することができました。またそれ以外にも、面談やメールにて院試自体についてもお伺いすることができ、安心して院試に臨むことができました。昴教育研究所での受講は半年間と短いものでしたが、院試合格だけでなく、その先へとつながる力も頂けたと思います。最後になりましたが、本当にありがとうございました。

以上が、お寄せいただいた「合格者の声」です。(昴教育研究所事務局)

東大総合文化研究科、別の合格者の方の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 総合文化研究科・京都大学 文学研究科・早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 総合文化研究科合格体験記 1

東京大学 総合文化研究科合格体験記 2

東京大学 総合文化研究科合格体験記 3

東京大学 総合文化研究科合格体験記 4

東京大学 総合文化研究科合格体験記 5

東京大学 総合文化研究科合格体験記 6

東京大学 総合文化研究科合格体験記 7

東京大学 総合文化研究科合格体験記 8

東京大学 総合文化研究科合格体験記 9

東京大学 総合文化研究科合格体験記 11

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東京大学大学院 教育学研究科合格者の声 7

東大大学院 教育学研究科合格者の方から合格者の声をお寄せいただきました。一言一句変えず、掲載いたします。(昴教育研究所事務局)

今回、大学院試験を無事合格できたのは、昴教育研究所、そして高橋先生のおかげです。本当にありがとうございます。
私が合格するまでの勉強方法の軌跡を記載しますので、今後、大学院受験をされる皆さまの参考となれば幸いです。

■背景

まず、私は他大学部卒業からすぐに大学院に進学したわけではなく、一度企業に勤めてからの受験・進学となります。就職した当初から進学する意思は持っており、2020年に受験しようと思っていたのですが、新型コロナの影響で業務量が多くなったこともあり2021年に受験を延期しました。そして、本格的に勉強に集中したのは2021年6月に入ってからです。
すでに4月から授業は始まっていたのですが、5月31日までは業務に忙殺されており、思うように時間はとれていませんでした。6月からは、企業のご厚意もあり、雇用形態を変えることで勉強時間を確保するようにしました。
正直かなり危険な道ではあったのであまりお勧めしません。できれば、勉強時間は早め早めに確保できるようにしておいた方がよいと思います。また、研究や勉強の方向性を6月以前に具体的に決めていたことが、遅れを緩和することになったのかなと思っています。

■英語の勉強

お恥ずかしながら、私は英語が苦手です。そのため土台作りからしっかりと行うことに努めました。

〇院試問題演習

院試問題演習では、はじめのころはボーダー以下の時もありました。もちろん合格基準はあくまでの参考となりますが、自分が今どこの位置にいるのか、どれくらい成長できているのかを測るのに活用できるかと思います。

〇その他基礎演習

こちらも、春学期・夏学期は必ずすべて受講しました。大変ではありますが、特に英語が苦手と感じる人は、まず全訳を行ってから、一文ごとに合っているか精査すると良いと思います。一見すると「そんなに難しくないかも」と思う英文も、意外と間違って和訳していることが多いです。

こうした、忘れていた部分や大事なところだけど知らなかった部分を、しっかり穴埋めしていくことが大切かと思います。

〇使用した教材

塾で用意された教材以外には下記を使用しました。

・院単:大学院入試のための単語1800
・詳解 大学院への英語
・研究分野に関する英文資料(余裕があるとき)

院単で単語の穴埋めを行い、基礎を固めました。また、「詳解 大学院への英語」は高橋先生の書籍ですが、こちらも塾の受講と並行して全訳をしながら「英文を和訳する力」を養成しました。
後は受験内容によるため、一概には言えませんが、研究分野に関する英文を流し読みし、単語や概要をつかんでおくと良いと思います。
先述したように、学生のころから英語が不得手でしたが、先生には、なるべく根拠や理由を併せて解説していただけましたので、理解しやすく、また定着しやすかったです。

言語なので覚えることしかない部分もあるのは事実ですが、今まで受けてきた英語の授業と比べて「とりあえず覚える」というのは少なかったです。おかげで、今まで納得がいかない部分も根拠を併せて理解することができ、英語に対するアレルギーのようなものも軽減されました。

■専門科目

実は、出題分野についてはあまり知らないことも多く、受験期間で固めていきました。

〇論述講座

論述講座は、「アウトプットの機会」としました。
そのため、インプットを自分でしっかり行い、それが「しっかりと論述問題に反映できるか?」を意識して取り組みました。先生からのフィードバックでは、足りない部分や自身の強みを意識することができ、受験に向けて自信をつけることができました。

論述といった論理的思考や相手に伝えたいことを伝えるという能力は、自分だけで行っていても限界があるため、こういった講座を受けることは非常に重要かと思います。

〇インプットの方法

インプットの方法については、研究科によって違うかと思いますが、私が行ったのは下記です。

・研究室に所属する先生の書籍・論文を精読
・法律や実践状況における現在までの変遷を確認(文部省の資料等で)
・わからない単語や、関連語句のリストアップと暗記

やみくもにインプットしても範囲が広すぎるので、過去問で方向性を確認しながら、「なぜこの問題が聞かれているのか」という観点から、身に着けるべき知識や、それに対する自身の意見を明確にしました。「どのようなことを聞かれているのか」は、先述の論述講座でもご教示いただけます。

■2次試験

こちらは、正直参考になるものはお話しできないです。
研究計画書をしっかりと作成すること*はもちろんのことですが、面接ではそれでも鋭い質問もいただき、正直落ちたかもと思っていました。
私は1次試験の準備に時間をかけてしまったのですが、今後受験される方は、想定問答や面接の練習を行うかと良いかと思います。
(私は幸いにも、業務の経験が上手く生きた、としか言いようがありません。)

尚、オンラインでしたが、服装はスーツで臨みました。

*研究計画書の作成については、高橋先生に多大なご協力をいただきました。自身の考えを明確に伝えられる構成づくりや、基本的な部分をご確認いただくことで、少ない文字数制限の中でも納得できる計画書を作成することができました。

■最後に

正直、大学院試験は一人で行おうとすると、基準もわからずどうすればよいのか、果たしてこの方向でよいのか、不安になることは多くあると思います。今回、昴教育研究所で勉強することで、私はそうした不安を払拭することができました。

もしご覧いただいた方の中で、大学院受験でこうした迷いがある場合は塾を利用することは有効な手段であるかなと思います。

長々と書いてしまいましたが、ご覧いただきありがとうございます。
本文が少しでも参考になれば幸いです。

以上、東大教育学研究科、合格者の方からの「合格者の声」を掲載させていただきました。以下、同じ研究科の方の合格者の声です。ぜひ、あわせてご参照ください。(昴教育研究所事務局)

東京大学 教育学研究科合格体験記 1

東京大学 教育学研究科合格体験記 2

東京大学 教育学研究科合格体験記 3

東京大学 教育学研究科合格体験記 4

東京大学 教育学研究科合格体験記 5

東京大学 教育学研究科合格体験記 6

東京大学 教育学研究科合格体験記 (勉強法を中心に書いていただきました)

「合格者の声」一覧のページと、昴のトップページのリンクは以下です。

合格者の声一覧

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東京大学大学院 総合文化研究科合格者の声

東大大学院 総合文化研究科の合格者の方から合格者の声をご投稿いただきました。一言一句変えず、掲載いたします。(昴教育研究所事務局)

この度、おかげさまで東京大学大学院総合文化研究科に合格させて頂きました。私の場合は、職務に関連した事柄を学術的な立場で研究したいという思いから、大学院受験を考え始めました。長らく学びの場から離れていた身としては、受験勉強そのものが暗中模索の状態でしたが、幸いウェブで高い評価を得ている昴を見出し、高橋先生の門を叩くこととなりました。

高橋先生との最初の面談で、研究テーマと1年間の受験計画であることを述べたところ、親身に相談に乗って頂き、“頑張れば半年で合格できるかも”と背中を押して貰えました。以降、本科生として社会人生活と受験生生活をDualで歩むことになりました。できるだけ多くの英語講座、そして論述対策講座を受講しましたが、ちょうどコロナ禍で授業がWEB配信になったことが幸いし、時間の融通が難しい社会人にとっては非常に助かりました。

講義は単なる試験解法のテクニックを教えるのではなく、様々な本の紹介を通して院試に臨むものとして身につけておきたい教養のレベルを示唆頂き、受験対策授業に収まらない面白さもありました。もちろん、返却される答案も毎回丁寧に添削いただき、これをノートに貼り付け、受験前に何度か見返しました。提出論文についても重要な指摘を多く頂き、先生のサポートがなければ合格は覚束なかったと思います。講義以外では先生の著書である「詳解 大学院への英語」を3回繰り返すとともに、英検1級対策の単語帳も併用して語彙習得に努めました。

今回はコロナの影響から急遽入試方式が大きく変わり、結果的に提出論文の比重が高まったと感じます。(語学試験は面接時に行われました。) おそらく、暫くは入試方法の試行錯誤が続くと思いますが、形式の変更があっても求められる能力は変らないはずです。ぜひ昴を信じて、合格を勝ち取られることをお祈りします。

(以上、いただいた「合格者の声」です。)

※ 2021年度入試(試験実施2021年1・2月)の受験者の方の合格者の声です。

東大総合文化研究科、合格者の方の別の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 総合文化研究科・京都大学 文学研究科・早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 総合文化研究科合格体験記 1

東京大学 総合文化研究科合格体験記 2

東京大学 総合文化研究科合格体験記 3

東京大学 総合文化研究科合格体験記 4

東京大学 総合文化研究科合格体験記 5

東京大学 総合文化研究科合格体験記 6

東京大学 総合文化研究科合格体験記 7

東京大学 総合文化研究科合格体験記 8

東京大学 総合文化研究科合格体験記 10

東京大学 総合文化研究科合格体験記 11

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合格者の声一覧

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東京大学文学部(学士入学)合格者の声

東大文学部(学士入学)合格者の方から、合格者の声をご送付いただきました。一言一句変えずに掲載いたします。

合格体験記

私が志望校に合格することができたのは、昴教育研究所のおかげです。一般入試と異なり、編入学試験にまつわるノウハウはあまり世に出回っていないため、受験を決めた当初は不安だらけでした。そんな中、昴の講義は試験対策の「枠組み」を明確化していくのに大変役に立ちました。枠組みとは、自分がどういった勉強をどのくらいするべきなのか、という目安です。この枠組みの確立は、独習者にとって最大の難所なのではないでしょうか。昴の講義を受けながら、自分の勉強の軸をハッキリとさせていったことが、合格の最大の要因であったと今振り返って思います。

以下、各科目の学習方法や留意した点などです。

1.論述
昴の論述対策講座では、論述試験における採点の基準や気をつけるべきポイントを教えて頂けます。自分の答案を添削して頂いたり、講義で様々な専門分野の問題に触れたりすることで、何が「良い」答案なのかという基準が、多角的に見えてきます。中でも、自分の書いた文章を添削して頂く機会は貴重です。やはり自分が書く文章というのは、自分の中の一種の必然性から生み出されているので、後に一人で読み返しても、その文章の中から欠けている点を見つけるのは難しいと思います。そのため、答案添削により、一人では気づかなかった点や、自分の文章の癖などを明らかにすることができました。
具体的な対策としては、論述に使える「ブロック」を沢山作り、なるべく暗記しました。論述試験では、自分の学問の知識をベースに、答案を構築することが求められます。つまり、まず肝心なのは、自分の知っていることを適切にアウトプットする能力です。私は、論述で使えそうな知識(例えば一つの学説)を、一つの段落としてまとめて、その「ブロック」を沢山作り覚えていくことを心がけました(英語ですが、この動画を参考にしています:https://youtu.be/-46Vyiwat_Y)。分野にもよりますが、論述試験の問題は不確定性が高いので、自分の手札を増やすことで安心して試験に臨めると思います。もちろん、用語解説問題の対策としても、この手法は有効です。
テクニカルな点としては、吉岡友治さんの『シカゴ・スタイルに学ぶ論理的に考え、各技術』が大変参考になりました。

2.英語
英語は元々得意な科目だったのですが、高橋先生のご著書『大学院への英語』の問題を解いていくと、自分の英文把握の曖昧さに気付かされました。対策としては、『大学院への英語』や演習の講義に取り組むことで、英文和訳の型を少しずつ身につけ、ミスを減らすよう努めました。
致命的になるのは構文の把握ミスなので、単語を完全に網羅する必要は無いのですが、それでもやはりアカデミックの世界に頻出する単語は覚えておくに越したことはありません。TOEFL iBTの単語帳に載っているような初級〜中級クラスの単語は、一通りチェックしておくのが良いのではないでしょうか。ボキャブラリーを増やすことで、構文の類推も楽になります。

3.フランス語
フランス語は、学生時代からの蓄積に頼りつつ、中島先生の講座で院試に頻出する表現を覚えていきました。院試に出てくるフランス語の文章のテーマは、英語と比べて抽象度が高いことが多いので、文をしっかりと見極め意味を見失わないことが重要です。詩的な表現やメタファーが突発的に現れるため、構文はもちろんのこと、基礎的な単語をしっかりと押さえておく必要があると思います。
単語対策として、白水社の『準1級・2級必須単語帳』は繰り返し使用しました。さらに、持っていた辞書(『プログレッシブ仏和辞典』)の赤字見出しとなっている基礎単語3000語の中から、知らない単語とその例文を抜き出し、単語帳を自作しました。お持ちの辞書にもよりますが、この方法は比較的コスパが良いので、どのレベルの学習者にもお勧めできると思います。網羅的なフランス語の単語帳、特に中上級者向けの単語帳は少ないので、最終的には辞書が一番頼りになりました。

(以上、お寄せいただいた「合格者の声」です。)

※ 以下は別の東大学士編入合格者の方の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 文学部(学士編入試験)合格体験記 1

東京大学 文学部(学士編入試験)合格体験記 2

東京大学 文学部(学士編入試験)合格体験記 3

東京大学 文学部(学士編入試験)合格体験記 4

「合格者の声」一覧のページと、昴のトップページのリンクは以下です。

合格者の声一覧

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東京大学大学院 総合文化研究科合格者の声 8

東大大学院 総合文化研究科の合格者の方からまたまた合格者の声をご投稿いただきました。一言一句変えず、掲載いたします。

―――
外部大学から企業就職、退職後に東大総合文化への進学です。同じ条件の方の参考になれば。

【入塾を決めるまで】
大学院の受験を考え始めたのは、受験年度の8月初め頃でした。一次試験が翌1月末~ですから、期間は約半年。受験勉強や退職に伴う手間を考えると、仕事を続けるか進学するかの判断だけは急がねば、という心持でした。

ただ、東大以外の大学出身ということもあって、志望した総合文化研究科のことも当初はよく分かっていませんでした。とりあえず文学部(人文社会系)の過去問を買ってきたものの、自分の行きたい専攻のページがなく、呆然としてしまったことをよく覚えています。総合文化の過去問もようやく生協の通販で購入できましたが、中を読んでみて英語も第二外国語も意味がほとんど取れず、専門科目の論述に関しては何をどう書けばよいのかも分からない状態でした。

ようやく自習ではどうしようもなさそうだ、と気づいて書店やインターネットで情報を集めていたところ、この昴のホームページにたどり着きました。今ご覧いただいている皆さんと同じように合格者の声を読んでいるうちに、「これなら…!」となり、さっそく面談の機会を設けていただきました。

面談でお会いした高橋先生(この後ずっとお世話になるわけですが)は当初、英語の先生とうかがっていましたので、持ち込んだ卒論をお見せしたところ、論文の分野の専門知識や考察、疑問点などをすらすらと、まるで湯水のように、挙げられていて大変に驚かされました。塾の先生は受験のテクニックを教えるもの、との思い込みがあったので、個別の研究範囲にまで踏み込んで親身にお話ししてくださるのは、とても新鮮に感じました。

くよくよ色々と考えていたのが、この面談で退職、入塾、進学まで一気に踏ん切りをつけられたのは気持ちとして大きかったです(9月から入塾、有給を消化して9月末に退職)。

もし、入塾するかどうかお悩みのようでしたら、まず面談で雰囲気を確かめてみる、というのもいいかもしれません。私がお会いした感触では、ですが、最初の面談の時の先生の話しぶりや論文への指導の仕方は、その後の講義や論文添削の雰囲気とおよそ一緒のものでした。

【塾でのこと、試験対策について】
〇英語
総合文化の英語は英→日訳と日→英訳の記述問題がメインなので、地道に「読んで訳す」をひたすら繰り返すのが一番の近道のように感じます。ただ、出題される文章が人文系の背景知識を必要とするものが多く、倒置や省略など文法の理解もかなり問われるので、単語を何となく訳出して出来上がった文章が正解とかなりかけ離れている、ということがままあります。

高橋先生は『詳解 大学院への英語』という「院試ど真ん中」な本の著者でいらして、上述の背景知識や文法の説明も講義で豊富に取り扱ってくださいます。また、毎週の演習の授業で生徒たちの解答を細かく添削して返してくださるので、訳出にあたってどこに気をつけるべきかのポイントが段々と分かっていくようになります。

私自身、講義の回数を踏んでいくうちに、着実に実力が伸びていく感覚がついてきました。この時期に学部でお世話になった教授に英語の訳文を見てもらう機会があったのですが、「卒業してからかなり英語論文を読み込んだみたいだね、力がついている」と褒めていただいて大層嬉しかった記憶があります。
大学院では英語論文は嫌でも数を読みこなしていくことになるでしょうから、長文を読むことへの抵抗感は試験前に失くしてしまった方が「お得」な気がします。私は怠惰な性格なので、昴でコンスタントに英語の難しい文章に取り組む環境を用意してもらったことは大助かりでした。

〇第二外国語
中国語選択なので昴の二外講座は利用していません。参考書メインの自宅学習でした。

ただ、昴で学んだ英語の対策と重なるところも多かったです。例えば、試験で出題される中国語文には日本語との同型同義語(日本語と同じ意味・かたちの単語)がなまじっか多く、何となく単語の意味をたどると「こなれた」訳ができてしまう罠があるように感じました。昴で「こなれた訳よりも、まずは正確な訳をつくる」という意識を養っておいたおかげで、個々の文法事項で点数を落とさずに済んだように思います。

出てくる単語・文法のレベルは私の体感でHSKの4-5級くらいでしょうか。中国の近代政治史をざっと復習しておくと、出題の内容理解がだいぶ捗るのでオススメです。

参考書はかなり探しましたが、東方書店『長文読解の“秘訣”』と荒川清秀『一歩すすんだ中国語文法』が長文訳という出題の性質と合っていてよかったです。『長文読解』の方は高橋先生の『大学院への英語』と構成が似ていて一緒にまわしやすいです。あと猫が可愛い。

〇専門科目・論述
これが一番苦戦しました。私も、読んでいただいている皆さんも「書く」こと自体にはあまり抵抗がない部類だと思いますが、与えられたお題を元に、決められた時間で、まとまりのある文章をつくる、という作業には一定の訓練が必要な人がほとんどではないでしょうか。

特にお題に関しては、専門分野の幅広い範囲から複数題が出されます。解答の自由度はかなり高めですが、課題文が提示している問題の背景知識を押さえておいた方がより「間違いがない」のは確かです。書く能力に加え、卒論の範囲から外れた広い知識を詰め込んでいくことも重要になってきます。

私も、昴の初回の演習では50分で書くべきところを90分の演習時間を丸々かけて、書きたいことの半分も書けなかった苦い経験があります。ですが、何回か講義と演習を繰り返していくうちに、見よう見まねでなんとか時間内に収まるようになっていきました。

演習では提出した論述にびっしり添削がついて返ってきますし、講義では各々の受講生が解いた問題の解説を聞くことができます(プライバシーにはかなり気をつけられています)。当然、他の専攻や人文社会系など別の領域の講義を受けることになりますが、無駄な感じはまったくしません。むしろ、論述問題は課題文にアプローチできるカードをどれだけ持っているか、という勝負でもあるので、隣接分野にも飛びついてみる姿勢をとった方がうまくいくと思います。講義中に先生から薦められて読んでみた書籍に、実は自分の研究論文にかかわるテーマが含まれていた、という経験も何度となくありました。シンプルに、講義を聞いていると好奇心がわいて楽しい、というのが一番のおすすめポイントかもしれません。

〇二次試験対策
二次試験は面接形式ですが、事前に提出する研究論文がとりわけ重視されます。自分の研究の出来そのものが問われる機会、と言っても良いかもしれません。

私は既卒の立場ですので、卒業論文を一度書き上げている分、内部生より楽ができたのは確かです。一方で、院の先輩や助教、教授の方々に気安く相談できる環境からは離れてしまいました。大学図書館も在学中よりかなり使用が制限されます。「院試は情報戦」とよく聞きますが、一人ごり押しで立ち回れる自信は自分にはありませんでした。

その点で、昴で先生から、論文のアドバイス、過去問の閲覧、参考図書の貸し出し等々、様々な形でご助力いただいたことは大変に励みになりました。どうすればこの研究がより面白くなるか、実のあるものにできるか、というところまで親身に考えてくださるのは、研究室のどれほど親しい先輩であってもなかなか難しいことではないでしょうか。面接で問われるのも、つまるところは研究が修士や博士論文まで耐えうるかどうか、というところに集約されるようなので(個人の感想です!)、先生と相談しながら研究の今後のビジョンを見据えておくのも大事な試験対策になった、と思っています。
――
最後に、若い時期に社会人から大学院に入ろうとする(私のような)人間にとって、大学院入試は結構な負担になると思います。大学受験のような統一模試がないので、現時点でライバルがどれほどいるのか、どれくらい勉強がデキて、その中で自分がどれほどの立ち位置なのか、といった情報がまるでわからないままに会社を辞める決断をしないといけません。独学する場合、参考書もかなり限られて手探り状態のスタートです。いくつかの候補の一つとして、大学院の専門塾に入って経験豊富な先生のもとで学ぶ、という選択肢は十分検討する価値があるものだと思います。少なくとも私は、昴に入って良かったと切に感じています。

長々とご覧いただき、ありがとうございました。皆さまのこれからの研究生活が実り多きものになりますよう、心よりお祈り申し上げます。
―――

(以上、いただいた「合格者の声」です。)

東大総合文化研究科、合格者の方の別の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 総合文化研究科・京都大学 文学研究科・早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 総合文化研究科合格体験記 1

東京大学 総合文化研究科合格体験記 2

東京大学 総合文化研究科合格体験記 3

東京大学 総合文化研究科合格体験記 4

東京大学 総合文化研究科合格体験記 5

東京大学 総合文化研究科合格体験記 6

東京大学 総合文化研究科合格体験記 7

東京大学 総合文化研究科合格体験記 9

東京大学 総合文化研究科合格体験記 10

東京大学 総合文化研究科合格体験記 11

「合格者の声」一覧のページと、昴のトップページのリンクは以下です。

合格者の声一覧

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東京大学大学院 人文社会系研究科合格者の声

東大大学院 人文社会系研究科合格者の方から、合格者の声をご送付いただきました。一言一句変えずに掲載いたします。

合格体験記

私は夏季入試も受験したが、結果は惨敗であった。大学院試験は大学受験と比べ科目数は少なく、受験者数も少ない。とりあえず勉強していれば受かるだろうという甘い考えをしていた。しかし、院試では何よりもまず進学後の研究に十分な能力があることを認められなければならず、入念に準備しなければ合格は出来ない。私の場合、最大の弱点はフランス語であった。そのため当初、昴入校の目的は院試レベルのフランス語を勉強することであったが、高橋先生のご著書で勉強していたこともあり、本科生として英語と論述講座も受講することを決めた。

院試についていろいろ不安になることがあるかもしれないが、とにかく行動し、毎日を必死に過ごすことが大事である。そうすれば、自分が思ってもみなかった地点まで来れる。悩んで何もしないよりとにかく行動したほうがいい。行動しながらだって悩むことは出来る。というより、その悩みは行動してないことによる不安に由来していることすらあるのだ。最短距離を探すよりも移動距離を稼いでゴールへ到達するつもりでいる方がいい。

次に昴の授業の情報を混ぜながら、私が実践した勉強を少し詳しく述べていく。入校についてだけでなく、勉強についても参考になれば幸いである。

【A】 英語
夏前までに高橋先生の『詳解 大学院への英語』(東京図書)を二周、中原道喜『新英文読解法』(聖文新社)のPart IIまでをやっていた。そのためある程度の読解力はあったと考えられる。しかし、あと少しの成長には昴での授業が大いに役立った。特に効果的だったのは演習形式の授業である。実戦形式によって緊張感をもって授業を受けることができ、添削してもらうことによって自分の理解の甘い所が明瞭になった。特に英単語の訳語の妥当性、語法や文法を適切に訳に反映させているかどうかは、添削してもらうことで自覚できる。わかっているつもりになって見逃してしまいやすい多義語や語法、英文を正確に訳に反映させることを学ぶのはなかなか独学では難しい。こうした細かな勉強は、英語に精通している人から直接教わるのが一番である。

語学は毎日一定の量に触れ続けることが大事であることは言うまでもないが、院試レベルの英文を高い理解度を伴って毎日読み続けるのは意外と難しい。その点で、昴で扱った文章を繰り返し読んでいれば、院試のための英語力としては十分である。

【B】 フランス語
フランス語は私の最大の弱点だった。大学の授業で2年ほどやっており、基礎的な文法は勉強済みだったが、単語や成句や構文といった表現についてはほとんど何も覚えていないに等しかった。そのため最も力を入れたのが表現のインプットである。これは単語の意味を覚えることだけでなく、語法やコロケーションといったことも含まれる。そのため、とにかく何度も辞書を引きまくった。私が主に使用したのが『プログレッシブ仏和辞典 第二版』(小学館)である。基本動詞にはイラストつきで説明されており、また語法の説明も分かりやすかった。院試には重要語句の定着が肝心なので、初・中級者用の学習辞典で根気よく何度も引くことをお勧めする。特に赤字で載っている語や熟語は本番で出てもおかしくない表現と思っていた方がいい。

単語帳として使用したのはモーリス・ジャケ、久松健一『仏検 準1級・2級必須単語集』(白水社)と小幡谷友二『よく出る分野をまとめて覚える 仏検イラスト単語集 3・4級レベル』(三修社)である。特に後者は人文社会系研究科で落とし穴になりやすい、日常会話で使われるような基礎的な単語を確認するのに丁度よかった。抽象的な単語は意外と英単語と似ていることが多く、類推や暗記が容易であるが、日常的なものほどフランス語特有の語になっている。それらの単語をもれなく定着できているかが肝要である。ちなみに双方とも確認用の赤シートはないので、私はAnkiという暗記カードアプリを利用していた。

しかしこれでも知ってるべき表現としては物足りないので、授業で出会った表現も貪欲に覚えた。過去問で出た表現がもう一度出ることはないかもしれないが、他の大学院の入試で出た表現は意外と出たりする。様々な大学院入試の仏文を扱う昴に通うことは非常に有利であった。

フランス語担当の中島先生は非常にエネルギッシュな先生で、フランス語を読解するうえで見逃してはならない表現や文法を伝えてくださった。慣れない第二外国語の授業を三時間以上受講するのは大変なはずだが、私にはあっという間のことだった。フランス語の演習では、一週間の勉強の成果を出そうと取り組んだのがよかった。本番と同じように時間を意識し、構造を誤らずに、知らない語句を何とか類推しながら訳出していくというやり方を続けていけば、本番の試験でも何とかなると思う。私の感覚としては、一文につき知らない語句を一つ以内に抑えることを目標にインプットしていかないと、構造を誤らずに類推することは難しい。それ以上だと訳が崩壊することが多い。

これは持論だが、速読による内容把握はそれほど難しくはない。文章中の鍵となる単語の意味さえ分かればこれまでの読書経験をもとに内容や展開が想像つくからである。問題は、ゆっくりでもいいので正確に読んでくださいと求められたときに正確に読めるかどうかである。要約問題ではなく和訳問題が出されるということは、内容把握よりも精読を重視しているの考えられる。そのため、訳出した根拠の説明を求められたら解説することができるぐらいに精読することを心掛けるべきであろう。分かりやすい言い方をすれば、院試レベルの英文に対する確信具合と同程度に仏文も読めなくてはならないということである。

最後に、表現のインプット以外で取り組んだことをまとめておく。
・9月~10月  昴の予習、倉田清『仏文和訳の実際』(大修館書店)基礎編の短文和訳(仏文だけノートに写し、訳を頭の中で作った。調べた語句の情報は記入した。このやり方は私にとって丁度よく、最後まで続けた。)
・10月~12月 昴の予習、南舘英孝、石野好一『フランス語を読むために 80のキー・ポイント改訂版』(白水社、絶版)二周
・1月~試験  昴の予習、復習(昴で扱った文章は仏文を写すだけでなく訳出もした。音読も繰り返した。)

振り返ってみて、フランス語は何とか基準を突破するのに間に合ったという感覚が強い。辞書持ち込み不可で臨まなくてはならない第二外国語は早いうちから院試レベルに向けて勉強を開始することを強くお勧めする。

【C】 専門科目
昴では論述対策講座も受講していたが、毎週時間内に自分の手持ちの知識を使って論述することができるかどうかを確認するのは非常によい訓練となった。高橋先生は私の専門領域とは異なっていたが、むしろ先生に読んでいただき論理展開が飛躍していないか、内容が十分に説明できているかを第三者の視点から判定して頂けることによって、自分の理解が十分かどうか一目瞭然の機会を得ることができた。約半年、欠かさず論述の練習をしたことで、当日も落ち着いて論じることができた。

【D】 卒業論文、口述試験
卒論は二次試験を合格するうえで非常に重要である。私は卒論を楽しんで書いていたが、卒論の完成度が最終的な合否に関わっていたと振り替えてみて思う。筆記試験は基礎学力の判定であり、口述試験はたった15~20分程度のことなので、修士課程での研究能力は卒論で判定されていたのだと思う。投稿論文のように少ない紙幅の中で先行研究を反映させなければならないものと違い、卒論の場合は先行研究を手際よくまとめるだけの部分も多いはずである。そこを夏までに終えておくことをお勧めする。そうすれば、残りの3~4か月の間、それを踏まえて自身の考えを膨らまし、論じることができ、また一次試験の勉強とも両立することができるだろう。参考までに私のおよその字数だけを述べておくと、8月時点で2.5万字、最終的に4.3万字で提出した。私は4万字をひとつの基準としていた。

二次(口述)試験で聞かれたことは、志望動機、大学院での研究内容・計画、卒論についての質疑(主に二点)、現時点での進路予定であった。重要なことは研究計画書や卒論を一生懸命取り組むことである。これら二つは昴での論文指導が貴重であった。高橋先生からのフィードバックに応えていくことで、十分な完成度に到達することができる。もう一つアドバイスを付け加えるならば、なぜ他の研究室ではなくその研究室を選ぶのかも言えると、好印象になるだろう。研究室の特徴を把握しておくことは重要である。

以上、私が実践したことのまとめである。
自分の進路を決めるのは、自分の努力と周囲からの援助と少しの運であろう。最後の二つは自分を越えたものであるが、努力だけは自分次第である。目標達成には最高の努力が必要である。しかしその努力も実は残り二つに支えられている。確かに昴に通うことは院試突破の方法の一つであるが、私は昴に通い取り組んだことで合格基準に達することができたと思う。夏季入試後に昴に連絡して本当によかった。あの一歩がなかったならば、入学は出来なかったであろう。その意味で、昴との幸運な出会いと先生方や自分の周囲からのサポートのおかげで最後まで努力することができたのである。昴のサイトにたどり着いたのなら、とりあえず連絡を取ってみたらいかがだろうか。

末筆で恐縮ですが、高橋先生と中島先生、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

(以上、お寄せいただいた「合格者の声」です。)

以上、東京大学大学院、人文社会系研究科の合格者の方からの「合格者の声」を掲載させていただきました。

他にも多くの東大人文社会系研究科合格者の方より、合格体験記をいただいております。あわせてご参照ください。

東京大学 人文社会系研究科、早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 1

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 2

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 3

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 4

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東京大学 人文社会系研究科合格体験記 6

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東京大学 人文社会系研究科合格体験記 8

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 9

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(昴教育研究所事務局)

東京大学大学院 情報学環学際情報学府合格者の声

東大大学院 情報学環学際情報学府合格者の方から、合格者の声をご送付いただきました。一言一句変えずに掲載いたします。

昴 合格体験記

私が学環(東京大学大学院情報学環学際情報学府)を志望し始めたのは受験の1年ほど前からでしたが、その年から長期留学で日本を離れていたため、受験対策というものを本格的に始めたのは帰国してからでした。

大学院受験は情報戦だときいていましたが、私は外部受験でもあり、情報をくれる先輩や院進する同輩が身近にいない状況でした。時間もない、これはまずいと、塾にいくべきなのではと迷っていたとき、インターネットで見つけたのが昴でした。

最初の面談から、高橋先生は、私が受験に対して何が必要なのかを的確に示してくださいました。先生は親身になって私の話をきいてくださり、ぼんやりとしていてまとまっていなかった私の研究テーマに対して、具体的な参考文献を提示しつつ、テーマに合った様々な議論を教えてくださいました。この面談を受け、さっそく、私は昴に通うことに決めました。

学環の試験では民間英語試験のスコアと研究計画書の提出、そして論述試験と口頭試験の受験が必要となります。私は、英語は留学中に受験していたTOEFLのスコアがあったため、昴では研究計画書と、論述対策をやっていこうということになりました。週に2回で、それぞれ計画書について練る面談と、論文対策の講座を受講しました。

研究計画書の面談では、研究内容に関して私がつたない言葉で説明しても、先生は私の思い描くテーマを読み取ってくださり、学術的な言葉でまとめ、必要事項を提示してくれました。面談を行うたびに、自分の考えを整理していくことができました。また、先生は提出ギリギリまで計画書をチェックしてくださり、最終的に合格に足るものを作成することができました。

論述講座では、ほかの大学院を受験する学生の分も含めた解説だったため、多くの知識を得ることができ、視野を広げることができました。論文の添削も先生は毎週丁寧に行ってくださり、本番は、先生からの指摘をふまえながら落ち着いて書くことができました。また、論文の基本的な書き方についても学ぶことができました。これは今回の院試での論述だけでなく、レポート課題や卒業論文でも応用させることができています。

もし昴を見つけていなかったら、私は、右も左もわからないままがむしゃらに文献を読むだけで、試験を突破することはできなかったと思います。短い間ではありましたが、試験勉強には欠かせない「傾向と対策」はもちろん、自分の研究テーマに沿った議論を中心に幅広い分野の知識を学ぶことができました。

昴を通して学んだことは、試験合格という目下の課題だけでなく、これからの研究でも大いに役立つものでした。今年4月から学環に入学し、院生として生活していくことが待ち遠しいです。自分のやりたいこと、行きたいところへ導いてくれた高橋先生には本当に感謝しています。ありがとうございました。

(以上、お寄せいただいた「合格者の声」です。)

同じ大学院に合格された方の合格者の声です。あわせてご参照ください。

東京大学 情報学環学際情報学府合格体験記 1

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合格者の声一覧

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東京大学大学院 人文社会系研究科合格者の声

東大大学院 人文社会系研究科合格者の方から、合格者の声をご送付いただきました。一言一句変えずに掲載いたします。

〈研究計画について〉

まず情報収集から始めました。研究を大まかに絞ったのは2月頃で、本格的に論文を読み始めたのは4月だったのでかなり遅いスタートだったと思います。自分の研究したい題材が研究領域の中でもかなりマイナーだったので、文献を探すのにとても苦労しました。論文を読む行為それ自体が不慣れな作業にも関わらず、日本語の文献がほとんど存在せず、英語の文献ばかりで、この読み始めの時期が一番辛い時期だったと思います。私は文献を読む作業に加え、出来るだけ現場の声を聞きたいと思い、研究室訪問と合わせて、研究室のOBの方にアポを取り自分のやりたい内容や研究題材に関する疑問などを積極的に議論しました。結果的に、このOBの方とのお話で自分の関心や疑問点をbrush upすることができました。

〈専門科目について〉

専門科目の勉強に関しては、とにかく覚える量が多くて大変でした。1つの専門科目に複数の科目が多岐に横断している状態だったので、それらを網羅し、且つ、暗記するのにかなりの時間と労力を要しました。私が実践していたのは、暗記する内容を全てパソコンに打ち込みデータ化することです。その後、そのデータを携帯と共有し、mind mapのアプリに入れて暗記物をいつでも閲覧、編集できようにしました。このmind mapによって、視覚的に暗記ができたこと、そして、スキマ時間にいつでも確認できたことが暗記の促進に繋がったのではないかと考えています。大変だった点としては、暗記以前に暗記する内容を自身で探してまとめる作業が大変でした。用語集なる物が売っていれば話は早いのですが、そんな親切な本はもちろんないので、複数の本や資料を自身で見つけて、自分の言葉でまとめる作業にかなりの時間を要しました。もしかすると、暗記する時間よりも暗記する内容をまとめる時間の方が長かったかもしれません(笑)。改善すべきだった点として、とにかくまとめることにかなりの時間を要したので早い時期に暗記物を仕上げることだった思います。そのためにも、いち早く過去問に取り組み傾向を分析した後、自分に合う書籍やサイトを見つけることが必要であったと考えています。

〈英語について〉

私が入学したのは入試一年前の秋からでした。昴入学当初、一番初めの添削が自分の予想していた点数よりかなり低い点数だったことを覚えています。元々英語は好きなほうだったので、予想以上に点数が取れなかったことに危機感を覚えて、英文和訳に関して体系的に学ぶ必要があると考えました。英文和訳の学習は、昴の授業をメインにしました。授業後、添削されたものを復習ノートに記録して定期的に見返すことをしていました。私の場合は、授業のプリントと一緒に昴が出版している問題集を同時にやっていました。問題集とセットでやることで、授業で習った知識を、復習も含めてより体系的に理解することができたのではないかと思っています。英文和訳に関する知識のインプットは1月ぐらいに終えたので、残りの時間は専門科目に時間を割きました。今言えることですが、春以降、専門科目に時間を割いたこともあってか、英語の得点が伸び悩む時期がありました。それは英単語の勉強を疎かにしていたからではないかと考えています。過去にTOEFL IBTをやっていたこともあってか、多少やれば大丈夫だろうという安易な気持ちがありました。その結果、目標得点に対して気持ちあと少しのところで踏み留まることがほとんどでした。英文和訳の定期的な復習はもちろんのこと、英単語学習も習慣的に行っていくべきだったと反省しています。

〈2次の面接について〉

2次面接が終わった直後、あまりの出来の悪さに携帯を見る気力もなく、家に帰るまで絶望していたことを覚えています。自分は、研究計画の段階で穴が無いようにガチガチに武装をして面接に臨みました。しかし、面接本番では、自分の次元遥か上を越えてくるような質問がされて完全に困惑しました。具体的には、研究題目に関するかなり精緻な内容のものと、その研究領域とはかなり離れた領域との関連性について聞かれました。面接後、あまりの出来の悪さに高橋先生に相談しました。もう終わったことであるにも関わらず先生はとても親身にご相談に乗って下さいました。私の面接で唯一良かった側面があるとするなら、それは主要な論文を必ず押さえて、絶対に疎かにしてはいけない知識を間違えなかったことだと思います。すなわち、入学前の段階でできる研究を最低限押さえていたことだと思います。何か面接対策で事前にできることがあるとするなら、上記の内容に加えて、自分の研究に関して人にしっかりと説明できることだと思います。

〈院試全体を振り返って〉

時間と労力が自分の予想以上にかかりました。また、大学受験や資格試験と違い、同志がいない中自分一人でやっていく作業が多いため、孤独感や慢性的な疲労やストレスが蓄積されていき、入試前はかなりしんどい思いをしたこと覚えています。自分のやりたい内容が周りの人に理解されないという孤独感を抱えたまま、自分のやり方が合っているかも分からず完全に闇の中を模索しているような気分でした。そういった意味で、院試対策期間は少し辛い時期であった反面、自分と向き合う良い時間でもあったと思います。自己に対する内省的な直視によって、新しい自己像や社会的・学問的関心を新たに獲得できたのでは、この院試対策期間を経験した恩恵だと感じています。本当に良い経験をさせてもらったと感じています。そして最後に、何度も激励のお言葉をかけて下さった高橋先生、そして、両親や友人といった周りの方々のサポートがなければ、この合格は絶対になかったと思います。本当にありがとうございました。

(以上、お寄せいただいた「合格者の声」です。)

その他の東大人文社会系合格者の方の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 人文社会系研究科、早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 1

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 2

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 3

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 4

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 5

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 6

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 7

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 8

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 10

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冬学期受講生募集のおしらせ

昴教育研究所事務局です。

昴教育研究所では、12月14日以降の土曜日授業について、「冬学期」として若干名の受講生募集を行います。
水・木の英語読解、英語ライティングについては、募集を締め切らせていただいております。

授業日程(土曜日)
英語・論述各科目
12月14日、12月21日、1月4日、1月11日、1月18日、1月25日
フランス語各科目
12月14日、12月21日、1月4日、1月11日、1月18日、1月25日、2月1日

また、複数科目を受講する場合にお得となる「冬学期特別単科生」の枠も用意しております。

冬学期特別単科生ER:受講料10万円(税別)
土曜日開講の英語基礎、英語院試問題演習、英語構文、論述対策講座をまとめてご受講いただけます。

冬学期特別単科生EFR:受講料12万5千円(税別)
土曜日開講のフランス語基礎、フランス語構文、フランス語読解、英語構文、論述対策講座、英語院試問題演習Bをまとめてご受講いただけます。

*いずれも、初めての受講の場合には、別途入学金3万円をお支払いいただいております。(入学金は次回以降、お支払い不要です。)

また、各講座の単科生での受講も募集しております。授業料は以下の通りです。

英語基礎・英語構文・フランス語基礎・フランス語構文・フランス語読解
:各2万5千円

英語院試問題演習・論述対策講座
:各5万円

また、単科生での受講(特別単科生除く)は、大学3年生以下の方の場合、半額になるお得な「3年生以下割引」でご受講いただけます。

いずれも、タイトな日程ですので、興味がある方は、お早めに面談のお申し込みをよろしくお願いいたします。